2014年4月23日水曜日

福岡市「創業特区」は、グローバルビジネスを求めている。

福岡市による興味深い創業特区ですが、以下のテーマでの政策提言やビジネスプランが推奨されているようです。一見バラバラな感じがする以下の6つの項目ですが、全て福岡を「グローバル化」するための項目であると感じます。

[1] 雇用条件の明確化
[2] エリアマネジメントの民間開放(道路占用基準の緩和)
[3] 国際医療拠点における外国人医師の診察,
  外国人看護師の業務解禁
[4] 病床規制の特例による病床の新設・増床の容認
[5] 古民家等の活用のための建築基準法の適用除外
[6] 在留資格の見直し

国家戦略特区のワーキンググループが議論した内容を参照してみると、「東京オリンピックの開催も追い風に、今後、我が国に居住・滞在する外国人が急増することが見込まれる。 」という言葉が頻繁に引用されています。

これはつまり海外から日本に来るインバウンドが大量に増えることを見越して、その受け皿としての政策、ビジネスを準備しておくことが重要であるという事です。なので、これら6つのテーマは全て外国人相手のビジネス、または日本企業のグローバル化を狙って考えられていると理解しても、過言ではないでしょう。

ざっくりですが、それぞれのテーマの「意味」を掘り下げてみました。(あくまで私見ですので、多少のズレはご容赦を。)

[1] 雇用条件の明確化
グローバル企業が福岡にオフィスを立ち上げ人を雇用する際に、雇用条件で混乱を招かないように、現状の雇用条件で時代に合わない規制をとっぱらおう。

[2] エリアマネジメントの民間開放(道路占用基準の緩和)
海外の有名観光地にはたくさんの屋台や、出店、路上カフェなどで賑わっており、観光客はその雰囲気を楽しみ、そこにお金を落とします。また既存の交通網をより柔軟に変革することで、より効果的なインフラを整備することができるかもしれません。その邪魔になる規制をとっぱらおう。

[3] 国際医療拠点における外国人医師の診察,外国人看護師の業務解禁
国際化するということは、外国人の患者も増えるということです。そうすると、言語、習慣などの観点から海外の医療人材を導入するのは必須になるでしょう。彼らを受け入れるにあたって、問題となる規制をとっぱらおう。

[4] 病床規制の特例による病床の新設・増床の容認
実は病院のベット数(病院数と考えてもよい)は、地域ごとに決められています。病床が飽和している地域には、新しい病院を作ることができません。しかし、国際的にも通用する「国際医療拠点」を立ち上げるためには、既存の病床を削減せずに、新たな病院を作る必要があるのです。そのために、この規制をとっぱらう。

[5] 古民家等の活用のための建築基準法の適用除外
歴史的建造物は文化的保護を与え、守られなければなりません。しかし、その過保護が行き過ぎるが故、本来宿泊施設やレストランとして活用するべき、素晴らしい建造物が空き家化しているのも事実。これらの貴重な資源は有効活用するべきです。その手続きを簡素するため、古い決まりをとっぱらう。

[6] 在留資格の見直し
外国人が日本に在留するためには、いろいろな条件をクリアしなければなりません。しかし、この人口減少下にある日本の経済を下支えするためには、外国人労働力は必須。そのような厳しい規制の下では、優秀な外国人人材の流出を免れません。その力を活用するためにも、厳しい条件をとっぱらう。

といったようなイメージではないかと思います。このような政策及びビジネスプランを考えることに、興味のある方、トルビズオン - TrueBizon, Ltd.にて勉強会をしませんか?
緩募致します。

内閣官房地域活性化統合事務局HP
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/



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